イタチを漢字で書くと、「鼬」。「ねずみへん」がついていますが、実はイタチはネズミ(齧歯目)ではなく、分類学的には「食肉目(ネコ目)―イヌ亜目―クマ下目―イタチ上科―イタチ科」。細長い体に短い四肢が特徴で、可愛らしい顔にもかかわらず、食肉目では珍しく鋭い牙と爪をもち、ネズミなどを捕食するハンターなのです。しかも、危険が迫ると、ものすごく臭いオナラをする!イタチ上科には、イタチ科のほか、レッサーパンダ科、アライグマ科、スカンク科などもあります。
イタチ科に属する動物の大きさや生活圏はまちまちで、手のひらサイズのイイヅナからアナグマ、そしてラッコやカワウソのように水辺の動物まで全部で約60種。最近ペットとして人気のフェレットもイタチ科です。
まずは、イタチ科にはどんな動物がいるのか、そして、どんな動物なのかなど、知っているようで知らないイタチ科の動物について、さあ、調べてみましょう!
イタチ科にはどんな動物がいるんだろう?
イタチ科は食肉目で最大のグループ。約60種類の動物がイタチ科に分類されており、オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニア以外の全世界に棲息しています。
オセアニアにどうしてイタチ科が棲息していないのでしょうか?
かつては大陸と地続きだったオセアニアが離れたのは、今からおよそ6,500万年前。その頃は、有袋類が世界各地で隆盛を極めていた頃で、オセアニアに取り残された有袋類はその後も進化を続け、現在の豊かな動物相を形作っているのです。一方、その後、各地で現れたイタチ類をはじめとする哺乳類は海を越えてオセアニアに渡ってくることができず、野生ではイタチ科はオセアニアには存在しないというわけなのです。
【イタチ科の動物】
[ ]内の表示は、棲息地/成獣の平均体重(kg)
イタチ亜科(Mustelinae)
イタチ属(Mustela)[極地を除いた幅広い地域/ 0.12~1.5㎏]
○アルタイイタチ(M. altaica)
○オコジョ(M. erminea)
○オナガオコジョ(M. frenata)
○キバライタチ(M. kathiah)
○イイズナ(M. nivalis)
○シベリアイタチ(タイリクイタチ、チョウセンイタチ/M. sibirica)
○ニホンイタチ(M. itatsi)
○セスジイタチ(M. strigidorsa)
○ハダシイタチ(M. nudipes)
○ヨーロッパミンク(M. lutreola)
○ヨーロッパケナガイタチ(M. putorius)
○フェレット(M. furo)
○ステップケナガイタチ(M. eversmanni)
○クロアシイタチ(スジハライタチ/M. nigripes)
○アマゾンイタチ(M. africana)
○コロンビアイタチ(M. felipei)
ステップケナガイタチ
マダライタチ属(Vormela)[ヨーロッパ南東部~中国西部/0.3~0.7kg]
○マダライタチ(V. peregusna)
マダライタチ
テン属(Martes)[ユーラシア大陸、南北アメリカ大陸、日本、インドネシア/0.9~1.5㎏]
○アメリカテン(M. americana)
○キエリテン(M. flavigula)
○ムナジロテン(M. foina)
○ニルギリキエリテン(M. gwatkinsii)
○マツテン(M. martes)
○テン(M. melampu)
○クロテン(M. zibellina)
クロテン
タイラ属(Eira)[メキシコ南部~パラグアイ、アルゼンチンの森林/4~5㎏]
○タイラ(E. barbara)
タイラ
グリソン属(Galictis)[メキシコ南部からパラグアイとアルゼンチンまでの森林/1.4~3.5㎏]
○ヒメグリソン(G. cuja)
○グリソン(G. vittata)
ヒメグリソン
グリソンモドキ属(Lyncodon)[中南米/0.4㎏~1.4㎏]
○グリソンモドキ(L. patagonicus)
ゾリラ属(Ictonyx)[リビア、スーダンから南アフリカの草原、サハラの半砂漠地帯/0.4~1.4㎏]
○ゾリラ(I. striatus)
○サハラゾリラ(I. libyca)
ゾリラモドキ属(Poecilogale)[サハラ以南のアフリカ/0.3㎏]
○ゾリラモドキ(P. albinucha)
クズリ属(Gulo)[ユーラシア大陸北部、北アメリカ大陸北部、北極圏/7~32㎏]
○クズリ(G. gulo)
クズリ
ラーテル属(Mellivora)[西アジア、サハラ以南のアフリカの森林やサバンナ/8~14㎏]
○ラーテル(ミツアナグマ/M. capensis)
ラーテル
アナグマ属(Meles)[ユーラシア大陸の森林、日本/5~16㎏]
○アナグマ(M. anakuma)
○アジアアナグマ(M.leucurus)
○ヨーロッパアナグマ(M. meles)
ヨーロッパアナグマ
ブタバナアナグマ属(Arctonyx)[中央アジア、東南アジア/7~14㎏]
○ブタバナアナグマ(A. collaris)
ブタバナアナグマ
アメリカアナグマ属(Taxidea)[アメリカ合衆国・カナダ・メキシコの草原/4~12㎏]
○アメリカアナグマ(T. taxus)
アメリカアナグマ
イタチアナグマ属(Melogale)[南東アジア/1~2㎏]
○シナイタチアナグマ (M. moschata)
○ボルネオイタチアナグマ(M. everetti)
○ジャワイタチアナグマ (M. orientalis)
○ビルマイタチアナグマ(M. personata)
○ベトナムイタチアナグマ (M. cucphuongensi)
ビルマイタチアナグマ
ミンク属(Neovison)[北アメリカ大陸、東ヨーロッパからシベリア西部/7~23㎏]
○ミンク(アメリカミンク/N. vison)
○ウミベミンク(絶滅/N. macrodon)
ミンク
フィッシャー属(Pekania)[カナダの針葉樹林/2〜6kg]
○フィッシャー(P. pennanti)
フィッシャー
カワウソ亜科(Lutrinae)
カワウソ属(Lutra)[ユーラシア大陸、インドネシア、北アフリカ/4~10㎏]
○ユーラシアカワウソ(ヨーロッパカワウソ/L. lutra )
○スマトラカワウソ(L. sumatrana)
○ニホンカワウソ(L. nippon)
ユーラシアカワウソ
オオカワウソ属(Pteronura)[南米のアマゾン川流域/24~34㎏]
○オオカワウソ(P. brasiliensis)
オオカワウソ
ツメナシカワウソ属(Aonyx)[サハラ砂漠以南のアフリカ大陸、東南アジア/11~21㎏]
○ツメナシカワウソ(A. capensis)
○コツメカワウソ(A. cinerea)
ツメナシカワウソ
ノドブチカワウソ属(Hydrictis)[サハラ砂漠以南のアフリカ大陸/3.5~6.5kg]
○ノドブチカワウソ(H. maculicollis)
ノドブチカワウソ
カナダカワウソ属(Lontra)[北アメリカ、チリ、ペルー/5~14㎏]
○カナダカワウソ(L. canadensis)
○ミナミウミカワウソ(L. felina)
○オナガカワウソ(L. longicaudis)
○チリカワウソ (L. provocax)
カナダカワウソ
ビロードカワウソ属(Lutrogale)[イラク、インダス川流域、マレー半島、スマトラ島、ボルネオ島/7~11㎏]
○ビロードカワウソ(L. perspicillata)
ビロードカワウソ
ラッコ属(Enhydra)[アメリカ合衆国、カナダ、ロシア東部、千島列島/15~22㎏]
○ラッコ(E. lutris)
ラッコ
イタチ科の動物はいつから地球にいるんだろう?
上であげた種類の多さからもわかるように、イタチ科は食肉目の中で最大のグループです。祖先は約6,500万年前から4,800万年前に北米やヨーロッパに棲息していたミアキス(Miacids/「動物の母」という意味)。また、6,600万年前ごろに森に出現したプロトゥンギュラトゥム・ドナエ(Protungulatum donnae)であるとする説もあります。
木の上で自分たちより小さい生きものなどを捕えながらひっそりと暮らしていたこれらの祖先ですが、やがて個体数の増加により生存競争が激しくなり、森を離れて草原で暮らすものも出てきました。それらがイヌ科の祖先となったのです。しかし、草原に馴染むことのできないグループもあり、それらは再び森に戻っていきました。それがクマ科の祖先です。クマ科は優れた環境適応能力で世界各地に広がっていきますが、その中で棲息地域の環境の急激な変化にともない、4,000万年ぐらい前にイタチやカワウソの祖先グループとスカンクの祖先という2つの系統が枝分かれします。イタチやカワウソの祖先の中でも海の方に進出するものが現れ、それがカワウソの祖先となりました。これは、2,500万年から2,000万年前の間のできごとです。水の中でも棲息するように進化をしたカワウソですが、その中でも特に陸をほとんど必要としないまでに水に適応したのがラッコなのです。
日夜、目覚ましい発展をとげる科学技術ですが、こと、生きものの進化となると最新の技術でも解明することのできないことが多く、今でも世界中で多くの研究者たちが進化の歴史をひも解こうと努力を続けています。
日本にはどんなイタチ科の動物がいるんだろう?
【ニホンイタチ(ホンドイタチ)】
ニホンイタチは日本固有種
本州、四国、九州の水辺や森林に幅広く棲息している日本固有種です。北海道本島や北海道や本州の周辺の島々にもニホンイタチが棲息していますが、北海道のものは明治の初期に本州から貨物と一緒に北海道に移入したものです。また、島々に棲むニホンイタチは、ノネズミの駆除のために人間が移入させたものが野生化したものです。
このニホンイタチが日本に現れたのは、アジア大陸と日本がまだ陸続きであったころであると考えられています。
ニホンイタチ
ニホンイタチの特徴
イタチ科の動物の多くは、オスの方がメスよりも体からだが大きいのですが、その差がすべての哺乳類の中で一番大きいのが、このニホンイタチで、オスの体長は27~37cm、メスは16~25cmほどです。
冬眠はせずに、昼夜にかかわらず活動し、泳ぎも木登りも得意で、ネズミや小鳥などの小動物や魚、両生類、昆虫などのほか、山ブドウなどの植物も食べます。繁殖力が強く、北海道では1年に1回、それ以外の地域では年に2回、1度の出産で3~5匹を産みます。
繁殖力が強いはずのニホンイタチですが、1950年前後に日本に入ってきた、ニホンイタチよりも大きなチョウセンイタチに住処を追われ、その数を減らし、地域によっては絶滅危惧種に指定されているのです。その一方、移入されたニホンイタチが在来種の生きものを脅かしている地域もあります。
【チョウセンイタチ(タイリクイタチ、シベリアイタチ)】
在来種と外来種
九州 長崎県の対馬島に棲むイタチはチョウセンイタチ。西日本にも朝鮮半島から移入されたチョウセンイタチが棲息していますが、対馬のチョウセンイタチとはDNAが異なるという研究もあり、本州のは外来種、対馬のは在来種であると言うこともできます。対馬は大昔、ユーラシア大陸と陸続きで、大陸と切り離されたあとも、ユーラシアに棲息する動植物が今も息づく貴重な環境が残っているのです。
チョウセンイタチ
ニホンイタチとの違いは?
チョウセンイタチはもともと、砂漠地帯を除くユーラシア大陸の広い地域に棲息するイタチで、ニホンイタチよりもやや大きい体格をしています。チョウセンイタチの方が少し黄色が強い体毛をしています。また、ニホンイタチの尾が体の40%ほどの長さなのに、チョウセンイタチの方は50%ほどとチョウセンイタチの尾の方が長いのが特徴です。
ニホンイタチに比べ、チョウセンイタチの方が雑食性が強いため、より広い地域で棲息することができます。そのため、ニホンイタチの棲息域を脅かす存在にもなっているのです。一方、対馬のチョウセンイタチは棲息環境の悪化などによって数が大幅に減少し、2020年3月には絶滅危惧種に指定されました。
【ニホンテン(ホンドテン)】
ニホンテンも日本固有種
本州、四国、九州の広葉樹の森や里山に棲むニホンテンは、日本固有種。体長44~55㎝とネコほどの大きさであるものの、体重はネコよりも軽く、とても身軽。木登りも得意です。
ニホンテン
夏毛は黒っぽい茶色、冬になると体毛が黄色くなるものを「キテン(黄貂、木貂)」と呼び、黒っぽい茶色のままのものを「スステン(煤貂)」と呼びます。キテンは東北地方、四国、九州に多く、スステンは関東~中国地方に多く棲息しています。1年中、黄色いニホンテンもいるなど、個体によって体毛の変化も様々です。冬眠はせず、1年中、活動をしています。
【エゾクロテン】
北海道だけにいるエゾクロテン
ロシアやカザフスタン、モンゴルなどひんやりとした地域や針葉樹林に棲むテン属クロテンの亜種で、日本では北海道にのみ棲息しています(日本固有亜種)。ちょっ見ただけでは、ニホンテンと似ていますが、エゾクロテンの方が尾が短く、冬毛もややクリーム色がかっているのが特徴です。エゾクロテンも冬眠はしません。
エゾクロテン
体長は50㎝ほどで、ユーラシア大陸に棲むクロテンよりもやや小形です。毛皮を目的に乱獲されて数が減ったり、また、毛皮のために家畜として本州から移入されたニホンテンが野生化し、エゾクロテンとの交雑が心配されたりしています。
【ニホンアナグマ】
ニホンアナグマも日本固有種
ニホンアナグマは本州、四国、九州、小豆島の森林や里山に棲んでいます。ユーラシア大陸に広くアナグマは棲息してますが、ニホンアナグマは歯の数や生態などがそれらと異なる日本固有種です。標高の高い地域にも棲息していることが確認されています。
クマ科のタヌキに一見似ているため、地方によっては「ムジナ」として、タヌキと一緒に扱われることがありますが、ニホンアナグマはイタチ科です。
ニホンアナグマ
ニホンアナグマの特徴
ニホンアナグマは体長52~68㎝、体重5~14㎏で、しっかりとした骨格で四肢が太く短く、5本の指をもち、アナグマという名前の通り、穴を掘る習性があり、そのために前肢の爪がとても発達しています。冬と夏では体のサイズが異なり、冬は夏の2倍近くまでコロコロに脂肪を蓄えるものもいます。
巣穴は木の根元や倒木の陰、草むらなどにあり、何世代にもわたり使いながら、新しい穴を掘って、出入口を増やしています。時間がたつにつれて巣穴は大規模なものとなりますが、使わない巣穴の一部分をタヌキがちゃっかりと利用するようなこともあり、「同じ穴のムジナ」(意味:無関係のように見えるけれど、実は同類や仲間 であること)という言い回しが生まれたようです。
気候が暖かな地域に棲むニホンアナグマは冬眠しませんが、寒い地域に棲むものは冬眠をします。食性はタヌキと似た雑食性で、昆虫やミミズから果実まで何でも食べます。また、タヌキと同じように、捕食者に出会ったときなど、擬死をします。擬死とは「死んだふり」、つまり「狸寝入り」のこと。これは攻撃したり逃走するのが苦手な生きものに見られる自分の身を守る方法で、死んだふりをすることで捕食されるのをまぬがれようとしているのです。
ニホンアナグマは繁殖率が低く、最近では外来種のアライグマによりニホンアナグマの棲息場所がおびやかされることも多く、地域によっては絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されています。
【オコジョ】
ホンドオコジョとエゾオコジョ
オコジョは、ユーラシア大陸北部やアメリカ大陸全域、グリーンランド東部など、どちらかと言えば気温が低い地域の山地に棲息しています。その亜種は約35種類です。日本に棲んでいるのは、その内の2種類 - ホンドオコジョとエゾオコジョ -です。
体長は16~33cmほど。イタチ科の動物らしく、胴長短足の体形ではありますが、後あしが長くジャンプが得意で、とてもすばしっこい動きをします。愛らしい顔をしているものの、気性は荒く、小鳥やネズミ、カエルなどの小動物だけでなく、自分より大きいノウサギや水鳥、ライチョウなどを襲うこともあります。1年に2回、毛が生え変わり、夏は茶色の背中に白いお腹、冬は黒い尾の先以外は全身真っ白という姿になります。
オコジョ(夏)
ホンドオコジョは東北地方や中国地方の山岳地帯に棲息しています。体長は14~20㎝ほど。一方のエゾオコジョが棲息するのは、北海道やロシア東部の高く険しい山々がそびえる地域。ホンドオコジョよりも大きくて、体長22~24㎝ほどです。どちらも岩の割れ目や木の洞に巣穴をつくり、暮らしています。外来種であるミンクに棲息域を脅かされたり、毛皮をとるために乱獲されたりして急激に数を減らし、どちらのオコジョも 準絶滅危惧種に指定されています。
オコジョ(冬)
【イイズナ】
食肉類で最小の動物
食肉目で最小と言われるイイズナは、北アフリカや北アメリカ、ユーラシア大陸北部の森林や平野など、ネズミが豊富にいる地域に棲んでいます。その体長は13~20㎝ほど。ネズミの巣穴に侵入できるほどの大きさです。オコジョと同じように、夏は茶色の背中と白いお腹、冬は全身真っ白になりますが、その違いは尻尾。オコジョの方が倍近い長さがあり、尻尾の先が黒くなっています。また、棲息地域もオコジョの方が高所に棲んでいるようです。
イイズナ
日本にすむイイズナは2亜種
日本にはニホンイイズナとキタイイズナという2亜種が棲息しています。ニホンイイズナは青森県、岩手県、秋田県、キタイイズナは北海道が棲息地です。ニホンイイズナは日本固有亜種、キタイイズナはユーラシア大陸に棲むイイズナと同亜種です。
一般的にオコジョの方がイイズナよりも大きいのですが、日本に棲むオコジョとイイズナは20㎝ほどと違いがありません。
【ミンク(アメリカミンク)】
北米に棲息するミンク
ミンクはもともとアラスカやカナダ、アメリカ合衆国北部など北アメリカに棲息する動物です。体長36~45㎝、尾長30~36㎝、体重0.7~1㎏ほど。ミンク(アメリカミンク)はミンク属に分類されていますが、ヨーロッパミンクはイタチ属と別の属に分けられています。氷河時代、アメリカ大陸から陸続きだったベーリング海峡を通りユーラシア大陸にわたったものがヨーロッパミンクとなったと考えられていてます。名前こそ両方に「ミンク」とついていますが、アメリカミンクとヨーロッパミンクは近縁ではないとされています。
美しい毛皮のため輸入され、野生化
ミンクは、光によって様々な色合いを見せる美しい体毛を持つことで知られています。ヨーロッパや日本ではこの毛皮のためにミンクを輸入し、養殖を進めてきました。その結果、逃げて野生化したミンクがもともといる動物を脅かしたり、水辺を好み、攻撃的で色々な生物を捕食するために地元の漁業などにも影響をおよぼすほどになっています。国立環境研究所の「侵入動物データベース」によると、北海道だけでなく、宮城や福島、群馬、長野の一部でもミンクの野生化が確認されています。
ミンク(北海道)
ニホンカワウソってもういないの?
2012年に環境省がニホンカワウソを絶滅に指定してから、いくつかの目撃したという情報が自治体などに寄せられているものの、ニホンカワウソが今も棲息しているという確証をつかむところまでは至っていません。
ニホンカワウソ(切手)
ニホンカワウソの特徴
ニホンカワウソは体長55~58cm、尾長35~56cm、体重4~11kgほどで、切手の絵のように背中が黒っぽい茶色、お腹の部分はうすい茶色。夜行性で昼間は陸上の岩と岩の間の茂みに何箇所か決めた場所で睡眠をとり、夜に川に入って魚やエビ、カニ、カエルなどを捕まえて食べていたようです。
ニホンカワウソは明治時代には日本の川の流域や沿岸に多く棲息する、日本人には馴染み深い動物だったのです。日本固有種とする説もあれば、アジアからヨーロッパに広く棲息するユーラシアカワウソの亜種とする説もあります。
どうして絶滅してしまったんだろう?
質の良い毛皮、そして結核という病気に効くと考えられていた肝をとるために大量に捕獲され、どんどん個体数が減っていきました。1964年、天然記念物、その翌年には特別天然記念物に指定されたものの、水質の悪化などによってニホンカワウソが棲息できる地域は少なくなり、ついに絶滅してしまったのです。北海道にもかつてはニホンカワウソが棲んでいて、本州、四国、九州、そして長崎県の壱岐島と対馬島に棲息していたニホンカワウソとは別の亜種とされています。しかし、標本の数がとても少なく、しかも絶滅しているため、まだはっきりとしたことはわかっていません。
もしかしたら、絶滅していないかも⁉︎
対馬島や高知県でニホンカワウソを目撃したというニュースを時々聞きます。しかし、それがニホンカワウソであるか、もしくは大陸に棲むカワウソが何らかの方法で渡ってきて、そのまま居ついているのかはまだはっきりとしていません。幻のニホンカワウソを求め、多くの人
ペットして人気にんき のフェレット ー 自然しぜん の中なか で見み ることはできるの?
残念
実
フェレットはヨーロッパの森林
フェレット
現在
イタチ科か 動物どうぶつ の体からだ の不思議ふしぎ
種類
イタチ科
生態
オナラのこと
イタチ科
オナガオコジョ